ワンピースからスクラブへ

看護師のユニフォームは白のワンピースの白衣に特徴的な帽子を被るのが主流だった。歴史的には戦時中の看護師がユニフォームとして着たのが最初とされていて、戦後になってからも同じスタイルが続いてきた。しかし、高度経済成長期の頃になってトレンドに変化が生まれ、ワンピースの白衣はコートやスクラブに取って代わられるようになった。男性の看護師が見られるようになった影響もあって、ワンピースやスカートよりもパンツの方が良いという考え方が広まったからである。白衣に憧れを持って看護師になるという人も少なくなり、白のワンピースにこだわる理由も薄れてしまった。現状のトレンドはスクラブになり、コートを着ている看護師は減ってしまっている。

スクラブは動きやすくて丈夫なのが特徴の白衣である。何度洗濯をしてもほとんど薄切れすることがなく、清潔な白衣を毎日着られるのが魅力だ。ワンピースから急速にコートからスクラブに移行し、さらにスクラブに収束してからは製品のバリエーションも豊富になった。現状ではカラフルなスクラブの人気が高くなっている。白衣は白という考え方もなくなり、水色や黄緑色、茶色やベージュ色などのものもよく選ばれるようになった。それに伴ってファッションとしても申し分ないデザインのスクラブが増えた。さらに速乾性などの機能性を取り入れているケースも多くなり、ファッションと機能を両立した白衣が人気になっているのが現状である。